2013年11月27日水曜日

Tuckに来て3ヶ月が過ぎて・・・


はじめまして、Tuck 1年生のKと申します。現在、Fall B という学期の後半ですが、今週はThanksgiving のために数日間のお休みがあります。多くの学生が地元に帰り、家族との大切な時間を過ごしています。私は妻とともにSachem village に残り、再来週に行われるFinal Exam に向けて準備をしています。

Tuck のあるNew Hampshire 州 Hanover には8月に到着して、9月から授業が始まりました。それから3ヶ月ほどが経過しましたが、「Tuck に来て、本当に良かったな」といま心から実感していることを記録しておこうと思います。受験生の方々の参考になりましたら幸いです。
 

1.      学生がほとんど同一の場所に住み、また街が小さくまとまっているため、同級生といつも顔を合わせて家族のように仲が良くなる。

学生は、Tuck 敷地内の寮、もしくはSachem Village(Dartmouth 関係者の住む一軒家の集合した地域)に住むことが多いです。そのため、大学内だけでなくプライベートでも顔を頻繁に合わせて、自然に家族のような絆が生まれて来ます。また、特にSachem Village の場合は、Dartmouth大学のTuck 以外の関係者(研究者、医療者など)とも仲良くなるため、multi-disciplinary な関係が日常生活でも広がります。MBA を卒業した後も一生大切にしたい仲間を作りたいこの時期に、Tuck のコミュニティーで仲間を見つけられることをとても幸せに感じています。
                                      (study group のメンバーと一緒に)


2.      教授との距離が近い。

Tuck では、「生徒の数/教授の数」の比率が高いことから、相談や質問などで気軽に教授を訪ねることが出来ます。私も、一部の教授にほとんど毎日会いに行っています。Tuck には世界的にも有名な教授が多数在籍しており、各分野において著名な教授に、自分の今後の目標に関する具体的なアドバイスを頻繁にもらえる環境は、大変恵まれています。教授陣も、私達が在学中に世界を変えていく能力を養っていくことを期待しており、学生の相談や質問に真摯に対応してくれます。このアットホームな環境で教授と意見をかわして、自分の目標やプロジェクトについて話し合っている時に、Tuckで学べて良かったと常々実感しています。
                 (Tuck Drive を進むと、右手に教授陣のoffice が並んでいます)
 

3.      1900年創設(全米最古)という伝統を感じさせる演出が、至るところにある。
 
Tuck には、古い伝統の中で学べることを学生が幸せに感じられる演出が、あちこちに施されています。例えば、New England 地方の伝統を思い起こさせる趣深いホール、壁に飾ってある歴代(1900年~)の卒業生の集合写真、古い歴史を感じさせるTuck Hall(下写真)など。 

大学の講義の後、study group の勉強会を終えた帰り道に、Tuck Hall の前で迎えの車を待つのですが、星空の下でTuck Hall を見上げながら、「自分がしたいことをある程度成し遂げて、またここに帰って来たときに、このTuck Hall を見ながら感慨深く思うだろうな」と想像しています。「長い歴史の中で、諸先輩方もここに立って同じように志を燃やしていたのだろう」、「自分もその歴史の1ページに軌跡を残したい」と考えているうちに、一日の疲れを忘れて、心新たにして帰宅しています。
       (写真は昼間のTuck Hallですが、夜にはこの青空が星で一杯になります)

「Tuck に来て、本当に良かったな」と思うことは、この他にも、現地の方々とのつながり(Hanover の特性上、輝かしい経歴を持つ方々がたくさん集まっており、夕食会などで人のつながりが広がっていきます)、街や自然の美しさ(夏は、芝生や木々の緑と青空とのコントラストが最高に美しいです。また秋の紅葉は、アメリカ国内でも北東部でしか見られず、特にNew Hampshire の紅葉は有名)など、いろいろありますが、また改めて投稿します。
Kazu (T’15)

2013年10月13日日曜日

The Tuck Experience

Tuckを取り巻く環境についてはこの動画が上手く説明していると思うが、言葉でも少し補足したいと思う。Tuckは、都会にある学校と異なり、community力が非常に強固。Hanoverは自然の中にある大学町のため、授業が終わって『また明日!』と言って町に消えていく人はいない。皆同じ寮であったり、または近所に住んでいるので、各自が勝手に自分の家に戻ったところで、それは同じ場所に集合することを意味している(笑)。寮住まいの私の場合、週末も常に一緒。従って同級生同士の距離感が極端に近く、自ずと連帯感も強化される。チームワークを強化する上でこれ以上の環境はなく、Tuck experienceを他のビジネススクールのそれと明らかに異なるものにしているのはこの点にある。特に、私みたいに会社の寮育ちの人間には非常にwelcomeな環境である。そもそもこの雰囲気が合わない人は(Tuckがこういう雰囲気であることはある程度事前に分かるので)Tuckを受験しないので、結果的に皆学校にfitしている状態になる。私もこんなTuckが世界一のビジネススクールだと思っている。


よしかん (T’15)

Tuck同級生紹介

せっかくなので、自分の生活に刺激を与えてくれる優秀な仲間(同級生)を一部紹介したいと思う。他にも尊敬出来る仲間は多く居るが、今回はその中から2人を選んだ。

[男性 25歳 元弁護士]

中学で2回飛び級、大学で1回飛び級し、19歳で大学を卒業。ロースクールでもまた飛び級し、21歳で弁護士資格取得。中学の飛び級は成績が良かった為、大学とロースクールの飛び級は、授業を詰め込んで、必要単位をそれぞれ1年短い期間で取り切った為、とのこと。4年間の弁護士経験を経て、キャリアチェンジをする為にビジネススクールに入学。現在はbankerを目指して就活中。そんな彼から私が刺激を受けるのは、(勉強・遊び)どんな物事に対しても異常に積極的な姿勢を持っているところ。そしていつどのような時でも『自分は何をしたいのか』を自分で明確に把握しているwell organizedなところ。常に一切迷うことなく行動出来るというのは大きな強みである。

[女性 27歳 元投資銀行勤務]

投資銀行で5年間勤務。その時に飲食業界のビジネスモデルに大変関心を持ち、同業界に転身を図るべく(キャリアチェンジ)、ビジネススクールに入学。『授業中に何とか発言をしなければ』と皆が発言得点をprofessorから稼ごうと必死になっているビジネススクールの授業に於いて(授業中のparticipationは成績の50%を占める)、professorから『発言し過ぎ』と言われてしまう彼女(もちろん手も挙げずに発言している訳ではないので、正確には『手を挙げ過ぎ』ということ)。授業中にprofessorが一言でも話すと、彼女は手を挙げる。そしてprofessorに当てられたら、彼女は必ずとてもconstructiveな意見を述べる。どんな教科でも、3回ぐらい授業が行われると、その次の授業ではprofessorから『あなたは発言得点を充分稼いだから、もうそんなに授業中頑張らなくても良いよ』と言われてしまう。彼女曰く『私はテーマが何であっても、しっかりと自分の見解を述べることが出来る自信があるの。何故なら、そのようなトレーニングをずっと受けてきたから』とのこと。実際にはトレーニングだけでなく、彼女の頭の良さもあるとは思うが、常に自分の頭を整理した状態に置き、一瞬たりとも気を抜くことなくアウトプットに努める姿勢は大変参考になった。


 よしかん (T’15)

Fall Aの授業を振り返って

Tuckの一年目の学期はFall A(4週間)・Fall B(9週間)・Winter(9週間)・Spring(9週間)の4つに分かれている。Fall Aが終了したこのタイミングを捉え、Fall Aの授業内容に就いてコメントしたいと思う。

[クラス構成]

一学年278名が4つのsection(各70名程度)に分かれていて、授業はsection毎に受講。また各sectionは更に12のstudy group(各5-6名)に分かれていて、日々の学習はstudy group毎で行う。チームワークを重視するTuckでは、study group形式を採用し、課題などもstudy group毎で提出(当然成績もstudy group毎に評価)。従って授業後は毎日study groupで集まり、一緒に宿題を解いたり、一緒に授業の予習を行ったりする。例えば金融業界への転職を考えている学生の場合、ビジネススクールでの成績も重要になってくるが、Tuckではstudy groupメンバーによって少なからず成績が左右される面もある。従ってどういうメンバーと一緒になるのか、その中で自分はどのようにstudy groupに貢献するのか、これらを意識しながら学習密度を高めるべく努めることになる。尚、study group内の構成は平均すると(6人中)男女比4:2、アメリカ人対インターナショナル比4:2であり、職種のバックグランドも可能な限り多様となるよう意識された上で組まれている。Fall A・Fall B期間中は同一section、同一study groupメンバーと学習を行う(Fall B後にシャッフル)。Study groupは最も多くの時間を一緒に過ごす仲間となる。


[Fall A概要]
Fall Aでは、4週間という時間の中でケースメソッドという学習スタイルに慣れると共に、統計学・ミクロ経済学の学習を通じた基礎的な計数感覚を身に付けるのが主目的。ほとんどの学生が後述する4つの必修授業を受けることになる(学部時代の専攻を勘案し、STATSやMANECの学習は不要と自身で判断する場合は、事前に学校側に申請し、替わりにelective授業を受講することが可能)。
[Statistics for Managers (STATS)]
Kopalle・Neslin両professorが担当。私のsectionはNeslinが担当。内容は統計学入門。12回の講義で一気に回帰分析までをカバーし、SPSSの基本的操作も習得。今後の科目でも活用していく事になるツールの習得が主な目的のため、基本的には座学なるも、Tuckの名物professor Neslinがミニケースなどを織り交ぜながら座学をただの座学で終わらせない魅力的な授業。授業中、学生はある程度積極的に発言することも求められるが、(教授が特定の学生を一方的に指名する)cold callは行われず、class participationは成績の10%に留まる。用いられる具体例を通じて、統計学の各ツールが実際のビジネスのどのような場面で役に立つのかを実感することが出来る。Neslinの説明の面白さ、丁寧さによるところが大きいと思料するが、多くの学生は授業を楽しみながら、確実に理解も深めていっている印象。
[Managerial Economics (MANEC)]
Fort・Hall両professorが担当。私のsectionはFortが担当。12回の講義でミクロ経済学を広く浅く学ぶ授業で、競争市場・独占市場に於けるコスト分析・価格決定メカニズムなどを学習。座学が中心となるも、座学で学んだツールを活用すべくケースも複数用いられ、スタディグループでのケースの分析を通じて出した結論をプレゼンテーションする場も2回設けられた。Class participationは成績の10%で、(授業の冒頭にその日発言を求められる学生が発表される)warm callが実施される。途中からは計算問題が多くなるが、コンセプトを考えてあげながら問題を問いていくのは(個人的には)楽しい作業であった。また私自身、元々資源プロジェクト管理に携わっていた為、固定コスト・変動コストの位置付けを考えてあげる作業には懐かしさも覚えた。
[Analysis for General Managers (AGM)]
Argenti・Finkelstein両professorが担当。Argenti・Finkelsteinは共にTuckの名物professorであるが、私のsectionを担当したのは、日本でも有名な『名経営者が、なぜ失敗するのか?』の著者であるFinkelstein。6回の講義、5つのケースを通じてマネジメントに必要な様々なフレームワークに就いて学習する。SWOT分析(問題点の洗い出し)・2x2 method(問題点の整理)・WHO? / WHAT? / HOW? (戦略の検証)から始まり、STAR model(組織の検証)・Four Cornerstone Roles of Leaders(リーダーの評価)等。これまでフレームワークというものに対して『理屈は分かるが、どこまで実態を反映出来るのか?』と少なからず疑問を持っていたが、実際に使ってみると『まずは(ある程度は無理矢理)フレームワークに収め込むことで、客観性を持たせる』為のプロセスであることが理解出来て大変参考になった。Class participationが成績の50%を占めるが、コースの最後の方はprofessorが配慮して、それまで充分に発言出来ていない学生を積極的に当ててくれる。Cold callあり。
[Leading Individuals & Teams (LDIT)]
Kleinbaum professorが全4sectionを担当。8回の講義、8つのケースを通じてリーダーシップに就いて学習する。コースはLeading Individuals・Leading Teams・Managing Your Careerと3部構成になっている。AGM同様、典型的なケースメソッド形式の授業であり、class participationは授業の40-60%を占める。またこれもAGM同様、授業中の発言が少ないと、コースの後半で多く当ててもらえる。Cold callあり。『組織の中でどのように周りの人間をモチベートするのか?』、『考え方の合わない上司とどのように仕事を進めるのか?』、『チームとして最大限の力を発揮するには堂すれば良いのか?』など、正解のない問い掛けに対して、様々な具体例を用いながら、最適な判断を追及していくという内容。Kleinbaumはテンポ良く、クラスを上手くコントロールしていくので、(しっかりとケースを読み込んで準備していれば)自分も積極的に発言しながら気持ち良くKleinbaumショーを楽しむことが出来る。Kleinbaumは『1回の授業で何かを得るというよりは、大きな流れの中で物事に対する正しいアプローチを身に付けてほしい』と言いながらも、毎回の授業でtakeawaysを丁寧に整理してくれる。従ってこちらも大変頭が整理された状態で種々コンセプトを吸収することが出来る。
[所感]
先に述べた通り、AGM・LDITは授業中に充分に発言出来ていない学生は、コースの後半では積極的に当ててもらえる。またSTATS・MANECは中間試験と期末試験の前には必ず補習講座(自由参加)を開講する。更に全てのprofessorが 、学生が自由にprofessorに対して質問をすることが出来るoffice hourを設けている。このように木目細かい対応から、日本の大学に見られるような『賢い人だけ良い成績を取って下さい』というような放任スタイルではなく、『全ての学生にきちんと授業内容を理解して欲しいんだ!』というTuck側の強い思いが感じられた。このようなサポーティブな環境の中で、大量のケースや宿題に追われながら、study groupの仲間と切磋琢磨し、密度の濃い時間を過ごすことの出来たFall Aであった。
  
よしかん (T’15)