2013年6月25日火曜日

Sightseeing spots in New England

TuckのあるHanoverNew England地方の中央付近に位置しており、車で1,2時間ドライブすれば、様々なスポットに行くことができます。今回は昨年実際に僕が訪れたスポットの中でもお勧めのエリアをご紹介します。
1.Woodstock (Vermont)
Vermont州にある、ディズニーランドの中にでもありそうな雰囲気のある町です。僅か数店舗の店が並んだこじんまりとした町ですが、ニューイングランドらしい佇まいや、この地域特有の橋であるカバードブリッジ(木製で、橋全体が木の家のように屋根でカバーがされた橋)など、アメリカの他の地域では目にする事ができない景色が広がっています。1880年から創業している老舗のスーパーマーケットF.H.GILLINGHAM & SONSではバーモントの特産品であるメープルシロップやオーガニックコーヒー、地ビール等を筆頭に女性受けの良さそうな雑貨をたくさん購入する事ができます。


 2.Killington (Vermont)
東海岸最大のスキーリゾートで、NYからわざわざ足を運ぶ人も多いと聞いています。Hanoverからは車で僅か1時間の距離ですので、日帰りで十分に行くことが可能です。Killingtonには百種類近くのコースがあり、一日では到底回りきれません。リゾート内には雪上バーまであり、お酒を飲みながらスキーを楽しむことができたりします(写真は撮り忘れました…)。また、山の頂上であるキリントンピークへはリフトを二本乗り継いで行く必要があるのですが、そこからの景色は大変美しく、一見の価値があると思います。


3.Burlington (Vermont)
全米で住みたい町ナンバーワンと言われる街、Burlingtonへも車で約1時間です。特にチャーチストリートという繁華街が最も有名で、Macy’sをはじめとしたデパート等の商業施設が並んでおり、Vermontの特産品を扱う店と併せてブランドショップ、パタゴニアやアバクロ等のアパレルショップも揃っているので、洋服を買われたいと言う方でもボストンまで行かなくてもある程度はここで事足ります。すぐ近くにシャンプレイン湖があり、そこからの景色は絶景です。この辺りには日本料理屋も含めて数多くのレストランがありますが、その中でもSkinny Pancakeという、薄いパンケーキをクレープ状にして肉や野菜を挟んだ料理を楽しめるお店がお勧めです。



4. Ben & Jerry’s  Factory (Vermont)
HanoverBurlingtonとの間には、全米で大人気で最近日本にも進出したBen & Jerry’sのアイスクリーム工場もあります。工場見学もでき、見学の最後には未だ市場に出回っていない味のアイスクリームのテイスティング等も行われ、新商品開発のプロセスに携わることが出来ます。その他工場限定販売のアイスクリームや、Tシャツ等の限定グッズ等を購入することができます。 



5.Kittery (Maine)
車を東海岸に向けて2,3時間走らせると、Maine州に着きます。Kitteryは町全体がアウトレットになっていて、道の所々にアウトレットショップが散在しています。また、買い物のみならず、Maine特産のシーフードも併せて楽しむことができます。ちなみにMaine州のロブスターはBoston以上に新鮮でうまいと言われており、特にロブスターロールは絶品です。そのほか夏場にMaineを訪れると、綺麗なビーチも数多くあるので、海水浴を楽しむこともできます。
 





 以上、今回はハノーバーから気軽に足を伸ばせるおススメスポットを5つご紹介させていただきましたが、他にもNew Hampshireにはホワイトマウンテンなど、まだまだ数多くあります。土日をうまく使ってできるだけ多くのところを引き続き開拓したいと思います。
L.N. (T'14)

2013年6月20日木曜日

Dartmouth Ventures 2013 (後編)

前回書いたDartmouth Venturesの後編として、運営側としての感想とEntrepreneurship Initiativeという組織に関して書きたいと思います。

運営側としての感想

本カンファレンスは最終的に登録した出席者だけで460人を超え、実際には登録せずに参加した学生も多数いることを考えると500人前後の参加となり、大盛況に終わりました。Tuck/DartmouthでもEntrepreneurshipへの関心は年々高まっているようで、大会参加者が過去最高だったことがそれを裏付けました。

運営側に立つと、参加者の経歴の一覧が見れたり、スピーカーや審査員の方へ協力のお願いをする連絡を通じて、個別に多くの人と知り合える機会に恵まれたりしたことは大きな収穫でした。書類審査や当日の参加のお願いに対して殆どの人が1日以内に快諾の返事をくれたようで、アラムナイと学校の絆の深さも改めて感じました。

カンファレンス当日は、ビジネスコンテストとは別に、空いているスペースにブースを設けて起業予定又は起業後間もない人たちが自分のビジネスをPRする企画も行いました。僕が設営を手伝ったブースの人が新しいアプリを開発中とのことで、デモを見てあれこれとコメントをしてしばらく議論をしていたら、その人はTuckの卒業生で、卒業後Googleで働き、つい先日退職して起業したばかりだったことが分かり、話がはずみました。僕のインターンについて聞かれたので、自分達が手掛けているビジネスアイデアに集中するかVC/スタートアップでのインターンを検討している事を話し、色々とアドバイスをくれました。すごく感じのいい人だなと思っていたら、後日「Dropboxに興味があるって言ってたよね?あそこの重役に仲のいい奴がいるからレジュメを送ってくれたら推薦してあげるよ」とメールをくれ、またしてもいつ何がどういう風につながるか分からないなと実感しました。日本ではこのようなちょっとしたきっかけからの紹介・助け合いの精神に触れることが少なかったので、なんだか嬉しくなってしまいました。

こういったイベントの運営に携わると、多くの人とより近い人間関係を築ける機会に恵まれ、行動していれば日本人であろうが思わぬところでサポートしてもらえたりする(当然先にGiveすることが大事ですが)ので、しばしばExtracurricularには積極的に参加した方がいいと言われますが、それを実際に肌で感じた経験をお伝えできればと思い、前編とあわせて色々書いてみました。

Entrepreneurship Initiativeについて

最後に今回のカンファレンスの運営主体であるTuckEntrepreneurship Initiative(通称EI)について簡単に説明します。EITuck生に対してEntrepreneurshipへの興味を持つきっかけを増やし、より有益な教育/実践の機会をつくっていくことを目的に活動しています。カンファレンスの運営以外にも、リサーチをもとにした新たなEntrepreneurship関連のプログラムの提案を学校側に行ったり、Entrepreneurship Clubと連携してビジネスプランのブレインストーミングセッションやDartmouthの学部生やThayerとの交流会を開催したり、起業家を学校に呼んで講演をしてもらったりと、様々な活動を行っています。

EIのサイトはこちらです。Tuckで提供されているEntrepreneurship関係の授業やイベントについての説明があるので、ご興味があれば見てみて下さい。僕はFellowに選抜されたので、またいつか活動の詳細について改めてブログで書く予定ですが、もしEIに関して何か質問がございましたらいつでもご連絡下さい。Fellowsのページから僕にメールを送ることができます。

Fellowsのメンバーは僕以外はフルタイムで自ら起業したかスタートアップで働いていた経験がある人が殆どなので、僕は渡米前にインターンではあるけどスタートアップで働いた経験があったことと、かなり熱いエッセーを書いたこと、そして1年目から積極的にEntrepreneurship Clubの主要メンバーとして活動してきたことで、何とかFellowsに選ばれたと推測しています。ですので、Tuckに入ってからEIFellowsになりたいけどStart-upで働いた経験がない場合は、短期でもいいので留学前にインターンをしたり、合格後に積極的にEntrepreneurship系の活動に関わっておいた方がいいかと思います。



当日参加していた81年の卒業生の方と懇親会で知り合った時の写真です。Fellowsには当日運営委員のユニフォームとして特注のベストが配られました。実際は写真よりもかっこよかったと記憶しています・・・


Y.I (T'14)

2013年6月18日火曜日

Dartmouth Ventures 2013 (前編)

46日に開催したDartmouth Ventures 2013というカンファレンスに関して、ビジネスコンテストの参加者及びカンファレンスの運営側としても深く関わったので、今回はカンファレンスの概要と参加者としての感想について書き、後日また運営側としての感想と、Tuck側の運営主体であるEntrepreneurship Initiativeという組織について書きたいと思います。

カンファレンス概要と参加者としての感想

Dartmouth Venturesとは2002年に始まったTuck/Dartmouth主催のEntrepreneurshipがテーマのカンファレンスです。今回は、1. 特定のテーマに関して2-4人のゲストスピーカーが議論するセッション、2.より専門的な分野に関して、その専門家が実践的なノウハウを教えるWork Session3. Tuckを含めたDartmouth全体+外部からの応募者を交えたビジネスコンテストの3部構成となっていました。



1.       特定のテーマに関して複数のゲストスピーカーが議論するセッション

モデレーターの進行のもと、ゲストが特定のテーマに関して議論をする9つのセッションがありました。ゲストは9割がTuck又はDartmouthの卒業生で、総勢30人ほどでしたが、いずれも大手Venture Capital(東海岸だけでなく西海岸のVCも複数)で働いているか、自ら一度又は複数起業した卒業生が参加しており、改めて卒業生の厚みを感じました。起業家のビジネスも多様で、インターネット、ビッグデータ、バイオ、音楽、食品、金融など挙げればきりがないほどです。Private Equityの中でもBuyoutの世界にはTuckの卒業生が多いことで有名ですが、VCや起業家の世界にも多くいたことは正直意外でした。

各セッションのテーマは、起業の早期における資金調達、現在の新しいビジネスのトレンド、医療関係のテクノロジー、クラウドファンディング、各起業家の起業してから現在までの経験談、ソーシャルアントレプレナーなど、多岐に渡っていました。

僕も複数のセッションに出席し、現在のスタートアップの資金調達のトレンドや主な契約条件、バリュエーションの考え方、東海岸と西海岸の資金調達に関するビジネス慣習の違いなどについて学ぶことができて大変面白かったです。ちょうど1年目の春学期の選択授業でEntrepreneurial Financeの授業を履修しており、たまたま直前に授業で学んだ内容についての議論も行われたので、タイミング的にも恵まれ学びが豊かになりました。

2.       専門家が実践的なノウハウやスキルを教えるWork Session

今回はIntellectual PropertyStartup Operation Boot CampBuilding and Managing a Website on a Shoestring Budgetなどのセッションが行われました。クラスメートと手掛けているビジネスにおいて、ニーズの確認とマーケティングの双方をスピードアップする目的でウェブサイトを立ち上げることを議論していたところで、上述のウェブサイトのセッションが個人的に興味があったため、その運営を担当させてもらいました。スピーカーはDartmouthの卒業生で、現在サンフランシスコで自ら起業したウェブ製作・運営の会社を経営しており、豊富な経験に基づいてポイントが整理された分かりやすいセッションでした。

ここでの一番の収穫は、自分達がやっているビジネスに関して助言を求めたところ、彼は既に僕らが作成したパンフレットを手にとってくれていて、なんと顧客として大変興味があると言われたことでした!すぐに、「Let’s stay in touch and talk about it more later!」と言われて名刺を渡され、後でまた話をすることになりました。早速自分たちのビジネスの潜在顧客まで現れたので、僕は興奮しながらパートナーのクラスメートにその話をし、何が起きるか分からないからもっと積極的に色々な人に自分たちのビジネスを売り込もうと発破をかけました。このスピーカーとは後日就活でサンフランシスコに行った際に会う時間を作ってもらい、彼のニーズを理解するためのインタビューを行った後、ウェブ戦略に関するアドバイスをもらうことができました。
ちなみにその人はZach Berkeという方で、彼の会社はこちらです。

3.       ビジネスコンテスト

当日は起業に向けたビジネスプランコンテストも行われました。Dartmouth全体の学生チーム(主にはTuckDartmouthの学部、Thayerというエンジニアリングスクール)とDartmouth全体の卒業生、そしてnon-Dartmouthのチームが参加しました。審査員によって選ばれた優勝チームには賞金$25,000が送られ、その他に当日のカンファレンス参加者全員による投票で1位だったチームには別途$6,000が送られました。

Dartmouthの学部生は1ヶ月前に予選が行われており、Tuckでアントレを教えている教授2人(うち1人はDartmouthの学部とTuckの卒業生でVCを創業した実務家)プラスTuckの学生1人で審査員を構成するため、TuckEntrepreneurship Clubで活動していた縁で僕が審査員をやる機会に恵まれました。予選当日はさすがIvy Leagueレベルというべきか、学部生にも関わらず質の高いアイデアとプレゼンスキルに驚きました。教育系ゲーム、ファッション流通、タイムマネジメント用スマホアプリ、自己診断用医療機器、特許を取得した技術を用いた新しいタイプのペットボトルといったバラエティに富む内容で、審査が難航する程レベルが高かったのですが、最終的に教授2人と議論を重ねて後者3チームを選出することになりました。学部生から刺激を受け、教授とのビジネスプランの評価に関する議論を通じて色々と学びもあり、大変有意義な経験でした。余談ですが、学部生の大会の主催者とこの時知り合ったのがきっかけで、将来の就職先のターゲットの一つとして検討しているDropboxで働いているDartmouthの卒業生を後日紹介してもらうことができたので、どこで何がどうつながるか分からないものだなと思いました。

Dartmouth全体の卒業生あるいはnon-Dartmouthのチームは事前に各大都市のDartmouth卒業生コミュニティによる審査通過した2,3チームが準決勝に参加しました。

Tuck/Thayerからの参加チームは事前に書類とプレゼン資料を提出し、業界関係者の複数の審査員による書類選考によって、準決勝に進出できる4チームが選ばれました。幸い僕のチームも選ばれ、カンファレンス前日に準決勝が行われました。

僕のチームは、学部はエンジニアリング→防衛産業→コンサルタントという経歴のアメリカ人と、元マイナーリーグのプロ野球選手で知的財産関連のパラリーガルや親と飲食業のビジネスを行っていたチャイニーズアメリカンと僕の3人でした。実際のベンチャーキャピタリストや起業家を前にビジネスプランをプレゼンする機会は貴重なので、メンバーはみな気合いが入り楽しくやれました。残念ながら決勝に進出できませんでしたが、審査員から我々が解決しようとしている問題やビジネスの方向性には概ね非常に好意的なメッセージをもらい、さらに審査員の1人はうちのチームを選んでくれていて、後で個別に引き続き起業に向けて頑張るよう熱烈に応援されたので、もっと頑張ってみよう、と思えるいいきっかけになりました。また、3人ともいつもお互いのことをカバーしながらそれぞれ違うバリューをチームにもたらし、気持ちよく一緒に働けたので、友情も深まったと実感しています。

カンファレンスの最後の山場として、決勝に残った3チームが順番にプレゼンを行いました。たまたまTuck2年生チーム、Dartmouthの学部生チーム、そして外部からのチームが1つずつ残り、会場は更に盛り上がりました。最終的にTuck2年生チームが優勝し、賞金を手に喜んでいました。正直ビジネスアイデアとして2位も遜色なかったと思いましたが、客観的に見てもTuckのチームは資料のビジュアルやプレゼンのスキルのレベルが上で、社会人経験だけでなく、Tuckで必修となっているプレゼンを鍛える授業の成果が出てるなとはっきり感じました。自分はプレゼンは決して得意じゃないので、留学中に磨きをかけなければと改めて決意しました。ちなみに当日の結果はこちらです。僕のチームはShortSourceです。


優勝チーム

近日中に運営側としての感想と、Tuck側の運営主体であるEntrepreneurship Initiativeという組織について書きます。(アップしました)


Y.I (T'14)