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2020年11月22日日曜日

ゼネラルマネジメントスクールとは

こんにちは。ようやくFall Bタームの中間テストが終わり、ほっと一息ついています。昨日はテスト打ち上げがてら、アメリカ人の友人宅で、るろうに剣心の映画鑑賞会をしました。日本文化、というか漫画のパワーは偉大です。

さて、そろそろMBA受験では面接対策が本格化する頃ですが、私は面接でゼネラルマネジメントスクールに行きたいですとよく言っていたので、今日はゼネラルマネジメントスクールとは何ぞやということについて書いてみたいと思います。あくまで私の個人的見解ですので悪しからず。

一口にMBAといっても、各学校異なった特色があり、大きな枠組みとして、ゼネラルマネジメントスクール、ファイナンススクール、マーケティングスクール等の言葉があったりします。具体的には、TuckやHBS、Stanfordはゼネラルマネジメント系、WhartonやBoothはファイナンス、Kelloggはマーケティング に強みがあると言われることが多いのではないでしょうか。(そうはいっても、トップスクールになると大抵の分野に強いので、各学校どの切り口で見てもハイレベルなのですが。)


Tuckがなぜゼネラルマネジメントスクールなのか、という点については、「コア科目への力の入れ具合」で語ることができるのではないかと思います。入学早々から、みっちり(本当にみっちり)コア科目が組まれており、各科目の受講を免除しようとしても、学位や職務上の経験等、相応のハードルを越えなければ免除できません。

実際のビジネスの場で役立つ知識・知恵となるよう、各科目間の関連性も強く持たせるように意識しており、経済学で学んだ知識をストラテジーで応用してみたり、統計学で学んだ知識をキャピタルマーケットで活用してみたり、教授陣も様々な工夫をしています。(これらの工夫については、こちらの公式サイトでも紹介されています。https://www.tuck.dartmouth.edu/news/articles/how-the-core-curriculum-fits-together)

幅広いテーマを経営者の視座から学び、各科目の謂わば古典を確りとおさえながら、ケースメソッドによってそれらの知識の応用方法を身につけていく、そんなコアカリキュラムになっています。

メリットとしては、MBAホルダーとして身につけておくべき事項を網羅的に学べることや、自身がこれまで注力してこなかった分野での関心・興味を身につけられることが挙げられるかと思います。デメリットとしては、本当にその分野に詳しい人にとってはその分野での学びが限定的になり得ることがあるかと思います。

但し、問題演習量が相当に多いため知識を定着させられたり、ケースを通じてクラスメイトとディスカッションしたりも出来るほか、詳しい分野の方が自分自身がクラスにコントリビューションできることも多いので、学びが限定的になるかどうかはその人次第な側面もあります。

また、一年生の冬学期からは選択科目も取れるので(私はアントレプレナーシップファイナンス・データマイニング・デジタル戦略を受講予定)、一年生のうちから興味のある分野で専門性を高めていくことも、それなりには可能です。あとは、選択科目を見てもストラテジーの分野で授業数や有名教授の数が多いような気がするので、その辺もゼネラルマネジメントスクールっぽいかもしれません。そうはいっても、ファイナンスとかヘルスケアの分野も多いですけど・・・


別の切り口では、リクルーティングにおいてスクールの特色が利いてくることもあると思います。ゼネラルマネジメントスクールは、一般的にはコンサルティング業界に強い学校が多いと感じており、Tuckの卒業後の進路のデータを見ても、コンサルティングが35-40%、金融が25%、テックが20%ぐらいとなっています。

今はまさにリクルーティングまっさかりですが、コンサルティングファームの面接においては「XXのビジネスを行っている会社が△△の分野に進出しようとしている際に、検討すべきことはなんですか」といったようなケース面接が行われる一方で、投資銀行での就職を目指す同級生によれば、「バリュエーションの手法にはどんなものがありますか。WACCって何ですか?CAPMの各構成要素が動く要因とバリュエーションへの影響について説明してください。」といったテクニカルな質問も多いそうです。

前者のようなケース面接であれば、ビジネスに関する広い知識を前提に論理展開していける力があれば良いと思いますし、後者であれば、ファイナンスの知識としてWACCやCAPMを確りと理解していなければいけないと思います。

こうした点で、コンサルティングファームのような面接であれば、Tuckのようにコア科目に力を入れている学校には一定のメリットがあると思いますし、ファイナンスの専門知識を早期に得たい人にとっては、入学早期から受講科目にフレキシビリティのあるファイナンススクールを選ぶ蓋然性も相応にあると思います。

そうはいっても、Fall Bタームにおいてキャピタルマーケットの科目があり、上記のような質問に問題なく回答できるぐらいには、確り勉強しますので、投資銀行に行きたい人もTuckを選んでいただいて全く問題ないとは思います。キャピタルマーケットを教えているIng教授は明瞭で紳士的、かつユーモアにも富んでいて、学生からも人気です。(https://www.tuck.dartmouth.edu/faculty/faculty-directory/ing-haw-cheng)


また、特にアメリカで就活をする場合は、ネットワーキングが重要となりますので、コンサルに行きたい人はコンサルティング業界に卒業生が多いゼネラルマネジメント系のスクール、投資銀行に行きたい人は投資銀行業界に卒業生が多いファイナンススクールを選ぶということも一考かと思います。

そうはいっても、大抵のビジネススクールでは、コンサルティング・投資銀行・テックに相当の人数を送っているので、この点における差別化も限定的かもしれません。


どこの学校も似通ってきている部分も多く、一言で違いを言うのも難しいのですが、経営者として必要な知識を網羅的にみっちり勉強でき、ケースメソッドやコンサルプロジェクト等での実践機会を通じて応用力を身につけられるので、Tuckはなかなか良い学校なのではないかと感じています。

今年はビジットもなかなかできないでしょうから、受験生の方々と直接お会いできる機会も少なく残念ですが、Tuckについて疑問点や知りたいことがあれば、メールでもTwitterでも、お気軽にご質問ください。

2020年10月9日金曜日

Tuckを選んだ理由と入学後の振り返り

初めまして。Tuck Class of 2022のYutaです。期末試験も無事に終わったので、ブログに初投稿してみました。

受験生時代には、各学校の日本人ブログを読ませていただき、面接対策等で非常に助かったので、自分も少しでも受験生の皆さんのお役に立てればと思い、これから少しずつ更新していきたいと思います。

今回は初回ということもあり、受検時代にTuckを選んだ理由と、実際に入学してどうだったかを振り返ります。

1.米国Top10スクールであること

受験生時代は基本的に米国Top10スクールを対象に出願していました。(どの学校がTop10かということには諸説あろうかと思いますが。)理由としては、Top10スクールであれば、教授/授業の質・学生のレベル・プログラム/学校のファシリティの充実度が高いであろうと思い、どこのスクールに行っても満足いく学生生活が送れるだろうと考えたからでした。

実際に入学してみて、これらの点は見込み通り、あるいはそれ以上に満足いくものでした。TuckにはストラテジーのD'Aveni教授やGovindarajan教授、マーケティングのKeller教授(コトラーと共著でマーケティングマネジメントを出版)、ファイナンスのFrench教授(ファーマ=フレンチの3ファクターモデルのファーマじゃない方。笑)といった有名教授も多数いますが、そういった方々に限らず、どの教授の授業も今のところ非常に面白く、学びも多いと感じています。学生を指導することに高いモチベーションを持っている教授が多く、特にこのコロナ禍のバーチャル対応においても、どのようにすれば学生に刺激を与えられるかを常に考えてくれています。実際、オンラインの授業に不満がほとんどなく、登校時間もセーブできるしこのままでいいのでは・・・と思うことすらあります。

学生のレベルについては、私の場合はCFAや中小企業診断士等の資格の勉強をしていた際の学習内容とコア科目が重複していることもあり、所謂お勉強そのものだけをとれば、おそらく他の学生にも負けていない印象を持っています。他方で、Tuckは留学生比率が約4割、女性比率が約5割、GMATのレンジも580-780といった米国の学校の中では多様性の強い学校であることもあり、知識の習得としての勉強以外の分野で、とても学びが多いと感じています。特に米国人の物事を直感的に捉える力やプレゼン力・魅せ方等は自分に欠けているものでもあるため、よく観察しています。全体的に、自分の強みと弱みを良く把握していて、どうすれば自分が貢献することができるのかを理解して動いている人が多いので、色んな人の強みを吸収していくと、自身の成長にもつながるかなと感じます。

プログラムについては、最近の潮流(テックとかESGとか)といえるような分野での選択科目が少ないので心配してましたが、実際には授業の外側で特別講義や有識者の講演等が多数あり、そういった分野も学ぶことができます。また、クラブ活動としてのプロボノコンサルティングや、授業外でのリーダーシップ開発プログラム(コーチング)、FYPやGIX等の実習系のプログラムも多数あり、積極的に参加していくと、沢山の機会が与えられている学校だと思います。


2.学生同士仲良くなりやすい学校であること

派遣職員としてロンドンで7年勤務しておりましたが、職場ですし、派遣職員という立場もあり、ロンドンにて日本人以外の友人と呼べる存在はあまり数多く作ることができませんでした。留学中は同じ学生という立場で共に時間を過ごせることになるので、是非沢山の友達を作りたいと思い、Tuckはその観点でとても良い学校だと考えていました。

都市部の学校にいくと、特に米国人は学校外にも友人が多かったり、また、1人で出かけても楽しいと思うのですが、Tuckにくると、田舎であるが故に基本的には皆Tuck生との付き合いが中心になっていると思います。そうした環境を選んで来ている人ばかりなので、周囲も同級生と仲良くなりたいと考えている人が多く、自然と友人が増えていきます。

私は先に単身渡米し、後に家族を呼んだのですが、1人で過ごしている間、料理もできずに飢えている日本人がいると、何故かメキシコ人の間で知られて、会ったこともないメキシコ人から自宅に招かれたりもしました。そのお返しに私の自宅前で一緒にBBQをしたりと楽しく過ごしてます。

また、1年目の間は固定のスタディグループで各授業の課題やケースの準備をするので、頻繁に顔を合わせることになり、これも学生同士の結びつきを強めることに寄与していると思います。スタディグループも多様性のあるグループになるよう考えられており、米国人のインベストメントバンカーの勢い、プロスキーヤーのリーダーシップ、インド人データアナリストの計数感覚等、それぞれ強みがあって面白いです。

そんなこんなで、「海外経験があまりなかったり、英語もそんなに得意ではないけれど、日本人以外の友人も沢山作りたい・・・」と思っている人にもTuckはおすすめです。勝手に友達が増えていきます。(ちなみに、日本人同士も仲いいですよ。同級生は私を入れて2人しかいないので、もはや戦友です。)


3.家族との暮らしを楽しめる学校であること

最後になりましたが、自分の学校選びの最大の観点であり、Tuckに惹かれた最大の理由でもあります。私は5歳の息子・3歳の娘を連れて留学していますが、ロンドン勤務時代は激務が続き、家族を随分犠牲にしてしまったと感じていました。なので、留学中は家族と過ごす時間を大切にし、また、妻や子供たちにとっても実りの多い生活になるようにしたいと考えていました。単純に海外で暮らす経験という意味ではロンドン生活で十分に得ていたので、何か特別な経験ができればいいなと思っていました。

その点、Tuckでは海外の田舎暮らしという金融機関勤めではあまり経験できないことができ、特にこの点子供にとっては非常に良かったのではないかと思います。家族連れの多くはSachem Villageというダートマス大学院生用の区画に済むことになるので、うちの子供は色んな家を訪ねたり、逆にうちに招いたりして、他の子供たちと遊んでいます。ちょっと外にでれば友人に会える環境というのは、特にコロナ禍にて学校生活が思うようにいかない状況下では大変貴重なものです。また、自然が溢れているので、一緒に山道を散策したり、リスを探したり、どんぐりを拾ったり、広大な広場でサッカーの練習をしたりと、子供の情操教育的な観点でも非常に良いかと思います。子連れ留学生同士は仲良くなりやすいので、私も子供を通じて友達が増えて楽しいです。また、子供の歳が同じということで、秋休み期間中に教授の自宅に家族で招待いただいており、もはや子供が私の留学生活を充実させてくれています。

また、Tuckはパートナーも授業を聴講できるので、妻は冬タームに税務関連の授業を受講する予定です。テストや課題の心配をせずに、MBAの授業で学べるなんて素晴らしい・・・。また、授業だけでなく、例えば入学前の海外研修旅行(ペルーとかクロアチアとか。内容的にはマチュピチュ見学とかもはや単なる遊び。今年はキャンセルになり残念。)にもパートナーが同伴できたり、クラブ活動等にも参加可能だったり、基本的に何でもパートナーの参加が可能です。スタディグループの飲み会にも普通にみんなパートナーを連れてきたりします。今はコロナ禍で制限も多いのですが、妻と一緒に楽しめるものをどんどん探していこうと考えています。

あと、受験時代にロンドンで出会ったアドミッションの方が、私の家族の名前を覚えていてくれて、いつもメールで家族のことを気にかけてくれていたこともとても印象的でした。学校をあげて、ここまで学生の家族のことを考えてくれるところは少ないんじゃないかなぁと思っています。

受験時代に、You will find many schools which you believe are the best fit for you, but Tuck is the best school for your familyといった趣旨の言葉を誰かから聞きましたが(誰から聞いたかは忘れました。笑)、本当にその通りだと思います。多分他の学校でも私は楽しめたと思いますが、家族、特に子供にとってはTuckが最高の学校だと感じています。なので、お子様を連れて留学することを検討している方は、是非Tuckも選択肢に加えて見て頂けると嬉しいです。

他にもTuckの宣伝をしたいところですが、長文になりましたので、今回はこの辺で。

Yuta

2020年4月1日水曜日

コロナウイルスの影響下でのTuck生活


Why Tuckについてもう1つ書こうと思っていましたが、現状報告の方が優先度が高いので、少々書きたいと思います。


コロナウイルスの影響概要

現時点で全米のコロナウイルス(COVID-19)感染者数は約20万人。Tuckの所在するNew Hampshire州は367(人口136万人)、すぐ隣のVermont州は293(63万人)です。


全米的な集会禁止等のルールに加え、NH州は3/285/4の期間でStay-at-home Order、いわゆる外出禁止令が発動されています。不要不急の外出を禁止するものであり、日用品の買い物、ランニング、ペットの散歩等はソーシャルディスタンスを確保している限り、問題ありません。ジムからのシフトなのか、ランニングしている人はむしろ増えている印象です。

レストランは軒並みクローズかテイクアウト専用となっています。スーパーは人が若干少なめで、レジ前にはレジ待ちの客の距離を確保する目安のテープが貼られています。食品は缶詰などの保存食も含めほぼ問題なく入手できます。トイレットペーパー等は品薄ですが、少し探せば見つかる程度にはあります。スーパーへのマイバッグの持ち込みが禁止されましたが、マスクをしている人は10%以下です。

あとドミノピザの車は本当によく見かけるようになりました。Amazonはじめ宅配等にも特段支障はありません。

Sachem Filedsまでのサイクリング(約1分)


Tuckの対応について

対応は早かったですね。2/28時点で3月中旬のすべてのTuckGOを中止するという通知があり、3/2に説明会が行われました。この時点では、コロナウイルスはほぼアジアに限定されており、米国にとって対岸の火事であったのみならず、欧州の流行すら起こっていません。私が行く予定だった南アフリカについては感染者数ゼロでした。学生からは不満も聞こえましたが、後手後手でない、適切なリスクマネジメントだなと感じました(結果論ではなく)。

3/11には、春学期(3/23~)の最初の2週間のオンライン化が通知され、3/17には春学期全体のオンライン化が決定しました。また、全ての学生イベント、クラブ活動による集会等も禁止されました。これに伴い、半数前後の学生が、母国や故郷から授業を受けることを選択しています。


Tuckでの経験について

授業は全てZoomというビデオ会議システムで行われており、Tuckではリアルタイム受講が原則です(録画視聴不可。他校は可のところもあります)。通常の授業を100%とすると、90%100%の範囲のクオリティが保たれています。以下詳細。

  • 音声や画質に問題なく、ビデオだから授業が聞き取りにくいということは一切ない。またほぼ予定どおりカリキュラムが進捗している。
  • 学生はシステム上のボタンで挙手し、教授に当ててもらう。コールドコールも健在。発言中に人に見られない分、プレッシャーは少ない。挙手するレベルじゃない質問や回答は、チャットボックスでこなされ、その点普段の授業より効率がいい。
  • 「周りの学生と5分話してみて」という時は、Breakout Roomという機能が使われる(学生が数名ずつのグループにランダムにアサインされる)。メリットとして、①毎回メンバーが違う、②システムに制御されているため制限時間内に必ず終わる、ということがある。
  • クラスメートの名前がずっと表示されるのが本当にありがたい。本当に。本当にありがたい。
  • 授業中にご飯を食べることに抵抗があった純ドメ日本人でも、気にせずご飯が食べられて、少しアメリカ人になった気持ちになれる。


First Year Project(コンサルプロジェクト)も、顧客対応はおろか、チームミーティングも全てオンラインです。これは正直やりにくいです。「顔を合わせて話せば楽なのにな」と思う部分がある一方で、今後テレワークや、オンラインでの内部・顧客とのコミュニケーションが間違いなく進展する中で、良い練習になっているようにも感じます。

お互い何をしているか目に見えないからこそ、情報共有や、思い込みで動かずコミュニケーションをとることの大切さに気付きます。また、顔を合わせてやっていたことを、そのままオンラインでやろうとすると、ただただ非効率になるので、従来の発想にとらわれない工夫を考えよう、という意識を常に持つようになります。

最後に、クラブなどの集会は全て禁止されましたが、Zoom上では色々なイベントが企画されています。たとえば毎週木曜日夕方の飲み会、Tuck Tailも健在で、今週はJewish Clubホストします。

我々T21の場合は、対面で過ごした秋学期、冬学期があるからこそ、オンライン化を乗り越えられている面は否めません。したがって、今夏もしくは来夏の進学を考えている方の経験は、また違ったものになるのかもしれません。とはいえ、コロナウイルス下でのTuckやMBA生活がどのようなものなのか、少しでも参考になった部分があれば幸いです。

2020年3月25日水曜日

Why Tuck? 続編

在校生として感じる、ギャップで見たWhy Tuck?について続きを書きたいと思います。


授業と教育が意外としっかりしている

正直、私は授業についてはほぼリサーチをしていなかったですし、多くの受験生の方もイメージはないと思いますが、満足度は高いです。これまで受けた授業の中でも、以前書いたTaxes and Business Strategies (Robinson教授)は本当に学びの多い授業でした。Global Economics for Managers (Bernard教授)は、現実社会を、経済理論と直観を見事に駆使して理解する素晴らしい授業でした。学んでいるテーマはベーシックであるにもかかわらず、その深堀り方や多面的なとらえ方がエグいので、過去に経済学を勉強した人にとっても新たな発見の多い授業です。

Stocken教授のFinancial AccountingとCheng教授のCapital Marketsは、授業が超わかりやすく面白く、特に金融・会計のバックグラウンドがない方にとって価値があると思います(バックグラウンド次第ではWaiveも選択肢です)。

それから、Winter Termで取り組んだIndependent Studyでは、Eckbo教授に指導教員になっていただき、面白くて優しいおじさんだな~くらいに思っていたのですが、ファイナンス界では相当な権威のようです。他にも○○○の50人とかみたいのに選ばれている教授はゴロゴロいます。

勿論、すべての教授と授業に大満足ということはありません。たとえば、新任の教授の授業は、何年も教えている教授と比べると見劣る部分があるのは否めないと思います。それでも、どの教授も学生からのフィードバックには真摯に応えて授業に活かしてくれます。「Tuckという小さいムラでは、評判がものすごく大事」ということが、教授にとって健全なプレッシャーになっているんだと思います。

もしTuckは全体的には良いけどアカデミック面でどうなの?と考えている方がいるとすれば、そのイメージは捨ててもらって大丈夫です。


意外と便利

私が知る限り車で10分程度の範囲内に、スーパーはCOOP3店、プライスチョッパー2店、ハナフォード、Shaw'sがあります。同圏内に大型店のWalmartとKmartもありますし、納豆や油揚げも買えるYipings Asian Market、Stern’sという安くて美味しい八百屋さんもあります。

Dartmouth Coachに乗れば、ボストン市内・空港まで3時間、New YorkのGrand Centralまで5時間です。ボストン行きも十分なクオリティですが、New York行きは椅子がもっと良いので5時間有意義に過ごすことができます。両方ともWifiとトイレ付きです。

それからMaine州のポートランドまでは車で3時間程度であり、渋滞皆無なので気分の良いドライブができます。そしてポートランドでは、なんと塩水ウニやタラの白子、あん肝が買えます。というかここはアメリカ随一の海鮮の街で、牡蠣やロブスターも楽しめます。リッチな方々は、ポートランドにサマーシーズン用の家を持っていて、冬季のフロリダの家と使い分けているそうです。だから、夏は人口が倍になるとのこと(「観光」ではなく「移住」でです)。

当然、ニューヨークやロサンゼルスほどの便利さではありませんが、代わりに自然・治安・物価・渋滞フリーといった環境メリットを享受できます。


↑ ポートランドの和食レストランで食べたあん肝



↑ 生ガキ



↑ 買って帰った塩水ウニ


2020年3月19日木曜日

Why Tuck?

Tuckでは3月のSpring Breakの間にFYP GOやGIXなどの海外プロジェクトが行われるのですが、今年はコロナウイルスの影響で中止になりました。残念ですが、仕方がないですね。また、春学期の授業は全てZoomを使ったオンラインで行われるようです。これはTuckだけではなく、私が知る限りほぼすべてのMBAが同様の対応を取っています。


受験生の皆様においては、Tuck含め各校の2ndの結果が出ているところかと思います。中でもこの時期悩ませるのがWaitlistedの扱い。どれくらいのオッズの賭けなのかもわからないのがストレスフルなところだと思います。

私の場合は全8校出願し、3校がWaitlistedでした。で、私の場合は、Tuckの志望度が高かったため、Waitlisted校には全くアクションを起こさずに辞退をしました。が、もしTuckの志望度が高いのにWaitlistedになってしまったという方がいれば、是非もうひと踏ん張りアクションを取ってほしいと思います。

理由としては、

①Waitlistedは、そもそもアドミッションからのポジティブなサインであること
②Tuckのようなスモールスクールでは、国籍や職歴の調整の可能性が高いこと=同カテゴリの合格者が他校に流れて辞退すれば、空席ができる可能性がある
③その空席をめぐっては、多くのwaitlistedの受験生が積極的な行動をとらないこと=少しの労力で、他のWaitlistedの受験生と差別化できるのでコスパが良い


さて、今日はWhy Tuckについて書きたいと思います。コミュニティ、ゼネラルマネジメント、リーダーシップ教育への注力等については既にご存じだと思うので、私が個人的に感じたギャップ、つまり入学後に気づいた良さを書きたいと思います。

また、エッセーの時期でもないので、高尚な建前よりも本音ベースで、具体的なメリットに焦点を当てたいと思います。


同級生が300人未満というスモールスクールならではの機会

入学前は想像してもいませんでしたが、著名な方と少人数で話す機会がふんだんにあります。私は、ゲストとしてTuckに来たCXO、教授、政治家等とのランチに数回応募しましたが、希望は全て叶い、学生数5名~10名という環境で聞きたいことを色々と聞くことができました。特にT’96でLIXILの瀬戸CEOが来校した際は、瀬戸CEOとLIXILの方1名、学生4名、教授1名という超少人数で話す機会がありました。

もう少し補足をすると、過去の記事にもある通り、Tuckはその辺鄙な土地柄、ゲストは泊りがけで来校します。ゆえに授業で90分間講演してトンボ返りということはなく、授業+ランチセッション+ディナーセッションと様々な機会がセットされます。この超少人数でのゲストとのinteractionはTuckならではのメリットです。

また、より大規模な講演等もありますが、大規模と言っても参加者は~150人程度です。なので、質問したくて挙手をすればほぼ確実に自分の番は回ってきますし、講演終了後に個人的に話したければ1人や2人待てば簡単に話せます。

長くなったので、他のメリットは次回にします。

2019年11月29日金曜日

MBAランキングについて

TuckはThanksgivingの5連休中で、現在30人ほどのクラスメートとともに3泊4日のFriendsgiving TripでVermont州の山奥に来ています。学校側からは、「留守にする際は、きちんと家や車のカギをかけること」という当たり前のようなメールが届きました。改めて平和です。


さて、朝早く目覚めたので、先日発表されたBloomberg BusinessweekのMBAランキングについてちょっと書いてみます。めでたく、Tuckは2位となりました。

https://www.bloomberg.com/business-schools/


注目していただきたいのは、Bloombergの4つの評価項目のうち、Networking がトップを意味する100点だったことです。

Networking: This is one of the biggest benefits students expect from attending business school. So we focus on the quality of networks being built by classmates; students’ interactions with alumni; successes of the career-services office; quality and breadth of alumni-to-alumni interactions; and the school’s halo, or brand power, from recruiters’ viewpoints.

意訳:在校生と卒業生の関係、キャリアサービスオフィスの質、卒業生同士のネットワークの質と量


ぶっちゃけた話、どこの大学に行ってもAlumni networkがすごいとか、Collaborativeだという話を具体例とともに聞くと思いますし、誰も嘘をついているわけでもないと思います。単純に、どの学校でも絶対的(主観的)な尺度で見ればすごいAlumni Networkがあって、Collaborativeな一方で、それは受験時に知りたい相対的(客観的)とはギャップがあるということです。


そういう意味で、各種MBAランキングはある程度相対的(客観的)な価値を示してくれるツールと言えるのではないでしょうか。総合順位自体に大した意味はないと思いますが、その評価尺度まで掘り下げて見てみると、受験時に知りたい相対的(客観的)な価値が見えてくると思います。表面の総合ランキングだけではなく、それぞれの中身にも是非注目してみてください。

<日中は思い思いの時間を。ひたすら寝る、ゲームルームでポーカー、近所を散歩、カバーレター作成などなど。写真は、テレビを見ながら飲み食いするプライスレスな時間の一幕。この後、一気に調理をして、夜は長いパーティーでした>

2016年6月8日水曜日

Tuck Annual Giving (TAG) - 卒業生と寄付

2年生 (T'16) Yosukeです。
TuckでのMBA生活も今週末の卒業式で終わりを迎えます。思い返せばあっという間の2年間でした。
私自身、過去の学生生活も楽しかった思い出でいっぱいですが、社会人を一度経験してからのMBAは特別でとても貴重な体験だったなと感じています。普段働いているだけでは知り合うことの出来ない友達との交流や様々な授業での経験を通して、ビジネス分野における視野が拡がると同時に、人間としても成長出来たかなと勝手に思っています!今は卒業を間近に控えていますが、Tuckを卒業しても母校との関係は終わりません。ある意味、一生続きます。その一つの大きな理由がTuck Annual Givingです。

私はアメリカのboarding school(寄宿舎制の私立学校)で中学校と高校を過ごし、そのままアメリカの大学を卒業しました。各母校とも今でも毎半期毎に寄付金(annual giving) のお願いメールと葉書が届き、教育機関の会計上の年度末である6月には各校とも様々なクリエイティブな方法を駆使してより多くの寄付金を集めようと必死になっている模様が卒業生全員へ送信されます。アメリカの私立の教育機関ではこのannual givingが学校の年間運営予算の大部分を占める学校も少なくなく、Tuckもまさにその一校です。(annual givingの特徴としてnon-restricted fundというコンセプトがあります。つまり、調達した資金は学校経営陣が必要に応じて好きなことに使って良いという利点があることを意味しています。企業の資金調達の際の使途でよくある、”general corporate purposes”みたいな感じです。)

Tuckの一年間の運営予算のうち授業料で賄っているのはたったの4割程度で残りの6割はその他の事業(Executive Education, Tuck Bridge Program -夏休みと冬休みの期間に学部生に対して実施している3週間のビジネススクールキャンプ-)、Endowment運営による分配金・配当金及びAnnual Givingで賄っています。従って、毎年の寄付金集めはTuckにとって非常に重要な資金調達手段であることが理解頂けるかと思います。

Tuckは競合トップビジネススクールの中でも卒業生の寄付金率が非常に高くて有名です。下記がそのデータとなります(過去5年の卒業生寄付金率)。
  •        2011: 70.5% (調達額: $5.7 million)
  •        2012: 70.4% (調達額: $5.8 million)
  •        2013: 70.5% (調達額: $6.3 million)
  •        2014: 70.9% (調達額: $6.4 million)
  •        2015: 70.7% (調達額: $6.4 million)


直近10年の卒業生だけを見ると、寄付金率は80%を超えています。私もそうですが、母校に寄付をする場合、その学校に対してどれだけ愛校心があるかが重要な基準になると思います。上記のデータを見る限り、卒業生のTuckに対する愛校心は非常に高いということが分かります。


受験生の皆様も学校選びの一つの基準として、各校の寄付金率 (annual giving rate) を比較し卒業生の愛校心を見てみるのも一つの良い手段かもしれません!

Yosuke (T'16)

2015年1月22日木曜日

Tuck新Deanを発表

本日Tuckに於いて非常に大きなニュースが御座いましたので、共有させて戴きます。

20年間Deanを務めたDanosは、今年6月末で退任することを既に昨年発表していますが、本日はその後任者が発表されました。
 
Tuck外部からの人材起用含め、慎重に後任選びが行われた結果、Associate DeanSlaughter教授がそのまま繰り上がる形となりました。当然に賛否両論はあるのだと思いますが、個人的にはTuckで最も尊敬している教授であり、非常に嬉しく思っています。

ビデオにもありますが、非常に話が上手いことで有名な人物です。過去にはバーナンキの片腕として、2年間CEA (大統領経済諮問委員会)にも勤めています。

『今の世の中には本当にリーダーシップが足りていない!だから皆が世界に出てリーダーとして活躍することが求めらているんだ!』が彼の口癖なのですが、彼自身も良きリーダー像を見せてくれると思いますし、Tuckの今後が非常に楽しみです。

よしかん(T’15

2014年10月20日月曜日

ランキング

先週The Economist誌による2014年のMBAランキングが発表され、我らがTuckは目出度く2位となりました。

画像クリックすると多少拡大します)

ランキングに関しては過去にも当ブログ内で投稿がありますので、そちらも参照下さい。

MBAランキングはThe Economist誌以外にも、U.S. NewsFinancial TimesForbesなど数多くあります。日本の大学生が就活の際に見る『就職先人気企業ランキング』の類と同じで、MBAもランキングによって切り口が異なります。論文の数の多さを評価するランキングでは、規模の大きいビジネススクールの方が(教授陣も多いので)有利となります。ビジネススクール入学前と卒業後の収入を比較してその増加率(増加額)を評価するランキングでは、欧州系のビジネススクールがランキングの上位に来ます(アメリカのビジネススクールの場合、入学前から収入の多い職に就いている学生が相対的に多いので)。The Economist誌は、以下に基づいて評価しているとのことです。

① Opening new career opportunities (35%)
② Personal development/educational experience (35%)
③ Increasing salary (20%)
④ Potential to network (10%)

General Managementに重きを置いているTuckでは、『経営者たる者、広く深く物事を理解する必要がある』とのコンセプトの下、一年生のコア科目が組まれています。従って、勉強の面で学生は時間的にかなり追い込まれますが(時々『就活する時間がなくなってしまうのでは?!』と思うほど)、結果としてにある通り就職先の幅が広がり、そして何よりも(ただ単に『MBA!』と経歴が華やかになるだけなのではなく)にある通り実際のスキルが相当に強化されます。

もちろん何を求めてMBAを目指すのかは人それぞれですし、どのランキングを参考にする(またはしない)かは最終的に各自の目線に合わせて行うことになります。例えば、The Economist誌のランキングから各校合格者のGMAT平均点を抽出することも出来ます。

合格者のGMAT平均点:
732 Stanford GSB
730 Wharton
726 Chicago Booth
725 HBS
723 New York Stern
718 Tuck
718 Columbia
715 Haas
715 Kellogg
713 MIT Sloan

このように様々なランキング、様々なポイントを見比べてみるのも、ビジネススクール選びの上で参考になるかもしれません。早いラウンドでapplyしている受験生の皆さんはこれからの時期interviewが続くと思います。次のラウンドでapplyを検討している受験生の皆さんはGMATの勉強や、essayの詰めが続いているかと思います。このブログで繰り返し述べているように、合格の先には必ず素晴らしいexperienceが待っていますので、引き続き皆さん夢に向かって頑張って下さい!そして別にTuckに関わらず、MBA受験全般に関することでも何でも構いませんので、質問等御座いましたらいつでも気軽にtuckjapanHP@gmail.comにご連絡下さい。
 
よしかん(T’15