2016年6月8日水曜日

Tuck Annual Giving (TAG) - 卒業生と寄付

2年生 (T'16) Yosukeです。
TuckでのMBA生活も今週末の卒業式で終わりを迎えます。思い返せばあっという間の2年間でした。
私自身、過去の学生生活も楽しかった思い出でいっぱいですが、社会人を一度経験してからのMBAは特別でとても貴重な体験だったなと感じています。普段働いているだけでは知り合うことの出来ない友達との交流や様々な授業での経験を通して、ビジネス分野における視野が拡がると同時に、人間としても成長出来たかなと勝手に思っています!今は卒業を間近に控えていますが、Tuckを卒業しても母校との関係は終わりません。ある意味、一生続きます。その一つの大きな理由がTuck Annual Givingです。

私はアメリカのboarding school(寄宿舎制の私立学校)で中学校と高校を過ごし、そのままアメリカの大学を卒業しました。各母校とも今でも毎半期毎に寄付金(annual giving) のお願いメールと葉書が届き、教育機関の会計上の年度末である6月には各校とも様々なクリエイティブな方法を駆使してより多くの寄付金を集めようと必死になっている模様が卒業生全員へ送信されます。アメリカの私立の教育機関ではこのannual givingが学校の年間運営予算の大部分を占める学校も少なくなく、Tuckもまさにその一校です。(annual givingの特徴としてnon-restricted fundというコンセプトがあります。つまり、調達した資金は学校経営陣が必要に応じて好きなことに使って良いという利点があることを意味しています。企業の資金調達の際の使途でよくある、”general corporate purposes”みたいな感じです。)

Tuckの一年間の運営予算のうち授業料で賄っているのはたったの4割程度で残りの6割はその他の事業(Executive Education, Tuck Bridge Program -夏休みと冬休みの期間に学部生に対して実施している3週間のビジネススクールキャンプ-)、Endowment運営による分配金・配当金及びAnnual Givingで賄っています。従って、毎年の寄付金集めはTuckにとって非常に重要な資金調達手段であることが理解頂けるかと思います。

Tuckは競合トップビジネススクールの中でも卒業生の寄付金率が非常に高くて有名です。下記がそのデータとなります(過去5年の卒業生寄付金率)。
  •        2011: 70.5% (調達額: $5.7 million)
  •        2012: 70.4% (調達額: $5.8 million)
  •        2013: 70.5% (調達額: $6.3 million)
  •        2014: 70.9% (調達額: $6.4 million)
  •        2015: 70.7% (調達額: $6.4 million)


直近10年の卒業生だけを見ると、寄付金率は80%を超えています。私もそうですが、母校に寄付をする場合、その学校に対してどれだけ愛校心があるかが重要な基準になると思います。上記のデータを見る限り、卒業生のTuckに対する愛校心は非常に高いということが分かります。


受験生の皆様も学校選びの一つの基準として、各校の寄付金率 (annual giving rate) を比較し卒業生の愛校心を見てみるのも一つの良い手段かもしれません!

Yosuke (T'16)