2020年10月9日金曜日

Tuckを選んだ理由と入学後の振り返り

初めまして。Tuck Class of 2022のYutaです。期末試験も無事に終わったので、ブログに初投稿してみました。

受験生時代には、各学校の日本人ブログを読ませていただき、面接対策等で非常に助かったので、自分も少しでも受験生の皆さんのお役に立てればと思い、これから少しずつ更新していきたいと思います。

今回は初回ということもあり、受検時代にTuckを選んだ理由と、実際に入学してどうだったかを振り返ります。

1.米国Top10スクールであること

受験生時代は基本的に米国Top10スクールを対象に出願していました。(どの学校がTop10かということには諸説あろうかと思いますが。)理由としては、Top10スクールであれば、教授/授業の質・学生のレベル・プログラム/学校のファシリティの充実度が高いであろうと思い、どこのスクールに行っても満足いく学生生活が送れるだろうと考えたからでした。

実際に入学してみて、これらの点は見込み通り、あるいはそれ以上に満足いくものでした。TuckにはストラテジーのD'Aveni教授やGovindarajan教授、マーケティングのKeller教授(コトラーと共著でマーケティングマネジメントを出版)、ファイナンスのFrench教授(ファーマ=フレンチの3ファクターモデルのファーマじゃない方。笑)といった有名教授も多数いますが、そういった方々に限らず、どの教授の授業も今のところ非常に面白く、学びも多いと感じています。学生を指導することに高いモチベーションを持っている教授が多く、特にこのコロナ禍のバーチャル対応においても、どのようにすれば学生に刺激を与えられるかを常に考えてくれています。実際、オンラインの授業に不満がほとんどなく、登校時間もセーブできるしこのままでいいのでは・・・と思うことすらあります。

学生のレベルについては、私の場合はCFAや中小企業診断士等の資格の勉強をしていた際の学習内容とコア科目が重複していることもあり、所謂お勉強そのものだけをとれば、おそらく他の学生にも負けていない印象を持っています。他方で、Tuckは留学生比率が約4割、女性比率が約5割、GMATのレンジも580-780といった米国の学校の中では多様性の強い学校であることもあり、知識の習得としての勉強以外の分野で、とても学びが多いと感じています。特に米国人の物事を直感的に捉える力やプレゼン力・魅せ方等は自分に欠けているものでもあるため、よく観察しています。全体的に、自分の強みと弱みを良く把握していて、どうすれば自分が貢献することができるのかを理解して動いている人が多いので、色んな人の強みを吸収していくと、自身の成長にもつながるかなと感じます。

プログラムについては、最近の潮流(テックとかESGとか)といえるような分野での選択科目が少ないので心配してましたが、実際には授業の外側で特別講義や有識者の講演等が多数あり、そういった分野も学ぶことができます。また、クラブ活動としてのプロボノコンサルティングや、授業外でのリーダーシップ開発プログラム(コーチング)、FYPやGIX等の実習系のプログラムも多数あり、積極的に参加していくと、沢山の機会が与えられている学校だと思います。


2.学生同士仲良くなりやすい学校であること

派遣職員としてロンドンで7年勤務しておりましたが、職場ですし、派遣職員という立場もあり、ロンドンにて日本人以外の友人と呼べる存在はあまり数多く作ることができませんでした。留学中は同じ学生という立場で共に時間を過ごせることになるので、是非沢山の友達を作りたいと思い、Tuckはその観点でとても良い学校だと考えていました。

都市部の学校にいくと、特に米国人は学校外にも友人が多かったり、また、1人で出かけても楽しいと思うのですが、Tuckにくると、田舎であるが故に基本的には皆Tuck生との付き合いが中心になっていると思います。そうした環境を選んで来ている人ばかりなので、周囲も同級生と仲良くなりたいと考えている人が多く、自然と友人が増えていきます。

私は先に単身渡米し、後に家族を呼んだのですが、1人で過ごしている間、料理もできずに飢えている日本人がいると、何故かメキシコ人の間で知られて、会ったこともないメキシコ人から自宅に招かれたりもしました。そのお返しに私の自宅前で一緒にBBQをしたりと楽しく過ごしてます。

また、1年目の間は固定のスタディグループで各授業の課題やケースの準備をするので、頻繁に顔を合わせることになり、これも学生同士の結びつきを強めることに寄与していると思います。スタディグループも多様性のあるグループになるよう考えられており、米国人のインベストメントバンカーの勢い、プロスキーヤーのリーダーシップ、インド人データアナリストの計数感覚等、それぞれ強みがあって面白いです。

そんなこんなで、「海外経験があまりなかったり、英語もそんなに得意ではないけれど、日本人以外の友人も沢山作りたい・・・」と思っている人にもTuckはおすすめです。勝手に友達が増えていきます。(ちなみに、日本人同士も仲いいですよ。同級生は私を入れて2人しかいないので、もはや戦友です。)


3.家族との暮らしを楽しめる学校であること

最後になりましたが、自分の学校選びの最大の観点であり、Tuckに惹かれた最大の理由でもあります。私は5歳の息子・3歳の娘を連れて留学していますが、ロンドン勤務時代は激務が続き、家族を随分犠牲にしてしまったと感じていました。なので、留学中は家族と過ごす時間を大切にし、また、妻や子供たちにとっても実りの多い生活になるようにしたいと考えていました。単純に海外で暮らす経験という意味ではロンドン生活で十分に得ていたので、何か特別な経験ができればいいなと思っていました。

その点、Tuckでは海外の田舎暮らしという金融機関勤めではあまり経験できないことができ、特にこの点子供にとっては非常に良かったのではないかと思います。家族連れの多くはSachem Villageというダートマス大学院生用の区画に済むことになるので、うちの子供は色んな家を訪ねたり、逆にうちに招いたりして、他の子供たちと遊んでいます。ちょっと外にでれば友人に会える環境というのは、特にコロナ禍にて学校生活が思うようにいかない状況下では大変貴重なものです。また、自然が溢れているので、一緒に山道を散策したり、リスを探したり、どんぐりを拾ったり、広大な広場でサッカーの練習をしたりと、子供の情操教育的な観点でも非常に良いかと思います。子連れ留学生同士は仲良くなりやすいので、私も子供を通じて友達が増えて楽しいです。また、子供の歳が同じということで、秋休み期間中に教授の自宅に家族で招待いただいており、もはや子供が私の留学生活を充実させてくれています。

また、Tuckはパートナーも授業を聴講できるので、妻は冬タームに税務関連の授業を受講する予定です。テストや課題の心配をせずに、MBAの授業で学べるなんて素晴らしい・・・。また、授業だけでなく、例えば入学前の海外研修旅行(ペルーとかクロアチアとか。内容的にはマチュピチュ見学とかもはや単なる遊び。今年はキャンセルになり残念。)にもパートナーが同伴できたり、クラブ活動等にも参加可能だったり、基本的に何でもパートナーの参加が可能です。スタディグループの飲み会にも普通にみんなパートナーを連れてきたりします。今はコロナ禍で制限も多いのですが、妻と一緒に楽しめるものをどんどん探していこうと考えています。

あと、受験時代にロンドンで出会ったアドミッションの方が、私の家族の名前を覚えていてくれて、いつもメールで家族のことを気にかけてくれていたこともとても印象的でした。学校をあげて、ここまで学生の家族のことを考えてくれるところは少ないんじゃないかなぁと思っています。

受験時代に、You will find many schools which you believe are the best fit for you, but Tuck is the best school for your familyといった趣旨の言葉を誰かから聞きましたが(誰から聞いたかは忘れました。笑)、本当にその通りだと思います。多分他の学校でも私は楽しめたと思いますが、家族、特に子供にとってはTuckが最高の学校だと感じています。なので、お子様を連れて留学することを検討している方は、是非Tuckも選択肢に加えて見て頂けると嬉しいです。

他にもTuckの宣伝をしたいところですが、長文になりましたので、今回はこの辺で。

Yuta