さて、その出願の際、私が気になっていたことの一つが、入学後に必要な費用についてでした。今回は、その費用についてご紹介します。金額については、年度により異なると思いますが、2013年秋入学の私の場合を、一例として記します。
(1) いつまでに必要か、またその様式について
まず最初に、「最低限の費用を、いつまでに準備する必要があるか」について述べます。大学から合格通知が届いた後、『I-20』という書類(Visaを入手する際などに必要な書類)を大学に準備してもらう段階で、留学費用の財源を証明する必要があります。時期としては、4~5月頃の場合が多いです。
具体的には、”International Student Visa Budget
Form”という書類に、在学2年間での学費・生活費の財源を記載する必要があり、銀行残高の証明書や奨学金受給の証明書なども添付することになります。(2) どのくらいの費用が必要か
”International
Student Visa Budget Form”には、2年間で必要な最低費用について、「単身」、「夫婦」、「夫婦と子供1人」の3つの場合について記載があります。
a)
単身 :$186,200
b)
夫婦 :$196,200
c)
夫婦と子供1人 :$206,200
なお、子供2人目以降については、2年間で1人あたり$10,000を追加する必要があります。(3) 貸与を希望する場合の上限
TuckでEducational Loan を申請する場合、その上限はQUORUM Federal Credit Union という組織によって決められています。2013年秋入学者の上限は、$128,000 (annual interest rate: 7.25%) でした。自己資金や生活状態の程度に関わらず、この上限を超えることは出来ません。
(4) 私の一例
私の場合、夫婦二人での渡米のため、上記の”International Student Visa Budget
Form”を提出する際に、$196,200の財源を証明する必要がありました。内訳としては、以下のとおりです。
・日本国内の銀行からの貸与(教育ローン)
:400万円
・Rotary InternationalのGlobal
Grant(奨学金) :$30,000
・QUORUMからの貸与 :$128,000
銀行から貸与を受ける前に、日本国内でその他の教育ローンをいくつか検討したのですが、日本学生支援機構 や日本政策金融公庫(別名:国の教育ローン)は、残念ながら私の希望する条件と合わず、貸与の申請を断念しました。特に、日本政策金融公庫には日本各地に支店があり、また真摯に対応して頂けますので、一度、相談に伺ってみられることをお勧め致します。
最後に、昨年、私は出願校を決める際に、QUORUMなどの融資を受けられるかどうかを各大学毎に調べました。その結果、一部の大学では、大学の用意するEducational LoanのみではTuition feeの全てを賄えない場合があることが分かりました。Tuckでは、上記の$128,000で、Tuition feeの全て (1年目:$58,935、2年目:$61,880) を賄うことが出来ます。入学後、Educational Loanなどを担当しているオフィスにお礼を伝えに行ったところ、「勉強したいと思って受験に合格した学生が、経済的理由により勉学の機会を失うことを、Tuckでは許さない」と頼もしい言葉がありました。
協調的な精神で有名なTuck は、Educational Loan等を担当するオフィスの受付対応も、大変親切です。気軽に相談されることをお勧め致します。
外は一面雪景色ですが、中はとても暖かいです。
Kazu (T'15)