日本ではGMAT受験の為の塾などが充実しているようですね。私も日本に居たら塾に通っていたかもしれませんが、GMATの勉強をしている頃は中国に住んでいた為、結果的に独学でGMATに臨むことになりました。ここでは、完全に独学でGMATに臨んだ私の経験から感じたことを3点述べさせて戴きます。もちろん勉強方法に正解などありませんし、人によって合う合わないがあると思います。従って、決して結果を保証するものではありませんが、GMATの勉強を考える上での参考になれば幸いです。
10-15分しか勉強しない日があったとしても構わないので、必ず毎日勉強する
GMATは試験時間が長いのですが、それ以上に問題数が多いです。もはや、『実は集中力を試されているのではないか?』と思えるくらいです。我々は徐々に集中力を高めていくことは出来たとしても、試験が始まったその瞬間にいきなり集中力を100%に持っていって、且つそれを何時間も維持することは中々出来ません。但しそれを行わないとGMATでは問題を全て解き終わることが出来ません。なので、これはトレーニング(繰り返し問題を解いて、集中力を高めた状態に慣れる)が最適と考えます。筋トレと同じで、週1回8時間を行うより、毎日1時間行う方がはるかに効果があります。そして筋トレと同じで、1日サボれば2-3日分の蓄積が失われ、1週間もサボれば1ヶ月分の遅れを取るでしょう。だからこそ、勉強を始めたら、GMAT受験が完了するまで、絶対に絶対に1日たりとも勉強をしない日を作らないでほしいです。残業、出張、接待、合コン、デート、草野球、掃除、洗濯、クリーニング、靴磨き、買い物、子育て、引っ越し、免許更新、皆さん忙しいのは分かります。私も中国に居た頃、毎晩必ず中国人との接待が入っていました。だからこそ平日はたとえ10-15分しか勉強しない日があったとしても構わないので、必ず毎日勉強してほしいと思います(これは決して『毎日10分勉強すればok!』ということではなく、『平日は一日の勉強時間が短くなってしまったとしても止むを得ない』と述べているものです。時間が取れる日には当然、何時間も勉強する必要があります)。夜家に帰ってきて、『やる!』と自分に言い聞かせながらも何だかんだでダラけて勉強しないことが最初から目に見えているなら(我々は自分に甘いですからね笑)、朝会社に行く前に勉強するというのも手かもしれませんね。そしてGMATの本番当日も、家を出る前に30分くらい問題を解くことをおすすめします。スポーツに於ける試合前のウォーミングアップと同じ位置付けです。事前に少し脳みそを使ってあげれば、寝ぼけた状態で本番に突入せずに済むと思います。
問題を解く際は必ず時間を計る
GMATは問題数が多いので、どのくらいのペースで問題を解いていけば良いのかということを、感覚的に身に付ける必要があります。試験時間を問題数で割れば、一問当たりにどれくらいの時間を掛けることが出来るのかだいたい検討がつきます。GMATは長時間耐久レースのようなものなので、ペース配分が全てです。私は本番で必要となるペース感覚を、とにかく最初から身に付けるように心掛けました。従って、何となくGMATの練習問題を問いたことは一度もありません。生まれて初めてGMATの勉強を始めたその日から、『今から×問の問題を解くので、△分間の時間を掛ける』、又は『今日は15分しか時間がないので、□問だけ問題を解く』と時間と問題数を決めて、時計を横に置いて、それを守るようにしました。毎日全く同じペースでランニングマシーンの上を走っていれば、その感覚を持ったままマラソンレースに出られるのと同じです。まずはGMATの問題に慣れてそれからスピードアップを目指すという考えもあるのかもしれませんが、正直言って『ペース感覚を身に付けること』を敢えて先送りにする理由が見当たりません。GMATの勉強を始めたばかりの頃は、そもそも問題自体の主旨がよく分かっていなかったりしますが、その段階からペースを意識した勉強方法を実行して良いと私は思います。
GMATを受験する日を今日決める
GMATの勉強はかなり大変ですし、一年間の受験回数は限られているし、結果の履歴は残りますし、『準備が整った時点で受験しよう』と思う気持ちは分かります。但し『よし!準備万端だ!』と思えることは、多くの人にとってはまずないのではないでしょうか(少なくとも私にとってはそのような瞬間は最後まで訪れませんでした・・・)。もちろん準備万端な状態になることを目指すのですが、完璧に準備が整うのを待っていたら、いつまで経っても受験しないことになってしまうかもしれません。どこかのタイミングで前に進んでいく必要があるので、先に受験日を決めてしまいその目標日に向かってとにかく勉強を重ねる、というのが良いと私は思います。GMATはしっかりと集中して取り組むことが重要なのであって、時間を掛ければ掛けるほど点数が伸びるというものでもありません。6ヶ月勉強するより12ヶ月勉強した方が良いとも限りませんし、集中すれば3ヶ月でも充分なのかもしれません。何れにしても、最初の一歩を踏み出すことが肝心なので、今まさにこの瞬間に、受験日を決めて申し込んでしまいましょう。
最後に。GMATの受験勉強はしんどいです。何故ならば、努力が成果として見えづらいからです。やればやるほど目に見えて点数が伸びるとも限りませんし、人によっては受験を重ねる度に点数が下がるなんてこともあるかもしれません。『だったら勉強しなくても良いのか?』と言うともちろんそんなことはなくて、それでも勉強しなければならないからこそしんどいのです。あとは、GMATの勉強をサボったとしても誰にも迷惑が掛からないからしんどいです。つまり『勉強しろ!』とプレッシャーを掛けてくれる人が、世界中に自分しか居ないのです。私もGMATの勉強を始めた頃は、椅子に座っただけで逃げ出したい気分でした。そんな時は損得勘定的に考えるようにしました。『今ここで6ヶ月間死に物狂いで勉強することで、MBAに行って、そしてその後の自分の人生を大きくプラスの方向に変えることが出来る。たったの6ヶ月間の努力で自分の残り人生を変えられるとしたら、費用対効果というか、努力対効果的にあまりにもお得な話ではないか?逆に言うと、今ここで頑張らないことはあまりにも損なことではないか?』
そんな訳で、長くなりましたが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。Life is good。未来は明るいです。皆さん頑張って下さい!質問等御座いましたら、いつでも気軽にtuckjapanHP@gmail.comにご連絡下さい。
よしかん(T’15)