2014年7月4日金曜日

Why Tuck?(後編:実際に入学してみて感じたこと)

Tuck入学前に考えていたことについて触れた前編に続き、ここでは実際に入学した後に感じたことを述べさせて戴きます。思った以上に良かったこと、そして思った以上に大変だったことがありました。

良かったこと(少人数)
MBAの一年目が終わった時の感想は、『同級生に出会えて良かった』の一言でした。授業から学ぶことも多いですが(Fall AFall Bもご参照下さい)、同級生から学ぶことも本当に多いです。優秀な仲間たちばかりで、それぞれが異なるリーダーシップスタイルを持っているので、それが非常に勉強になります(同級生紹介もご参照下さい)。最近では何か判断に迷うと、必ず同級生が何人か頭に思い浮かびます。『○○君だったらこういう時どうするだろうか?』『××さんだったらこういう時どうするだろうか?』いつでも同級生を意識してしまうということは、彼等をリスペクトしているということでもありますし、ライバル視しているということでもあります。そのような存在が周りに沢山居るというのは、非常に恵まれた環境だなと感じます。そして、ここまで同級生を意識することが出来るのも少人数で人間関係が密な学校(=職員やスタッフも含めても、キャンパスに居る人で知らない人は居ない)である為と思います。また学校が小さな学園都市にあるという立地条件(筑波大学のようなイメージ?)も大いに関係していると思います。学校が終わった後や、休日も同級生と過ごす時間が長く、これは大都市にある学校とは多少異なるのではないでしょうか。元々『少人数』に魅力を感じて学校を選んだのですが、同級生とのinteractionという観点からその効果は自分の想像以上でした。
 
大変だったこと(チームワーク)
Tuckはチームワークを非常に重視した学校です。最初の一年間はstudy groupと呼ばれる6人一組のチームを組み(チームは学期毎にメンバー変更を行う)、課題は基本的に全てチーム毎で行うことになります。二年目は選択授業中心となりますが、教科によっては依然としてチームで対応することになります。チームワークに関し当初私は『皆で助け合う』という非常にポジティブなイメージを持っていました。ところが実際はなかなか厳しい世界です。何かしらのチームに入った瞬間に、『あなたの役割は何ですか?どのようにチームに貢献してくれるんですか?』ということが徹底的に問われることになります。金融業界出身者はファイナンス知識を以って、コンサル出身者はプレゼン資料の纏め、弁護士出身者はリーガル関係の知識を以って、等々、それぞれの役割分担が自ずと決まっていきます。ネイティブレベルの英語スピードで会話がどんどんと進んでいく中でも、しっかりと自分の存在感を発揮する必要があります。また就活に関連し、業界によっては(例:投資銀行)成績が採用にも影響するので、学校の成績に対して非常に神経質になっている学生も居ます。そのような人は、(チーム単位で成績が付くので)優秀なクラスメートと同じチームになることを望んでいるので、チームメートに対して人一倍『この人はどのようにチームに貢献してくれるのだろう』ということを気にすることになります。そんな訳で、『自分が思うような結果を残せなかったら自分だけでなく自分を含めた6人の人間に迷惑が掛かるかもしれない』というプレッシャーを感じながら過ごしたTuckの一年目でした。『チームワーク』という言葉の意味合いが自分の中で少し変わりましたが、同時に『自分には何が出来るのか?』ということをひたすら考えさせられたので、今後はビジネスの場でどのような人たちとチームを組んだとしても、自分なりの貢献方法を見出すことが出来るであろうという自信も付きました。

よしかん(T’15