質問1 MBAに於ける就活のスケジュール感は?
<卒業後にアメリカで働くことを望む場合>
~インターンまで~
『MBAの1年生と2年生の間の夏休み期間を利用してインターンを行い、そのインターンからfull-timeの採用に結び付けることを狙う』というのが基本的なパターンとなります。この場合、『夏休みのインターンの内定をもらう』ことがビジネススクール入学後の最初の目標になります。9月に入学した直後、10月頃から積極的に企業説明会に参加し、ネットワーキングをすることになります。投資銀行を狙う場合はネットワーキングはかなり重要になり、週に何度もWall Streetに通ったり、夜な夜な企業との会食に付き合うということも必要になってきます。それ以外の業界ではそこまでではありませんが、(日本人がアメリカに対して抱いている先入観とは異なり)ネットワーキングは比較的に重要な要素となってきます。12月中に書類提出を求める企業が多く、そこからインタビューに呼ばれれば、次のステップに進みます。大半のインタビューは翌年1月から始まり、二次面接、最終面接と進む中で、1-2月中にインターン内定を獲得する学生も少なくありません。なかなかインターンが決まらない学生は5月頃まで就活を続けることになります。
~インターン後~
夏休みのインターン(通常6-8月にかけて10-12週間程度)を終え、そこでfull-timeの内定を貰えれば、晴れて就活終了となり、MBAの2年目はかなり楽しいものになるでしょう。Full-timeの内定を貰えなかった、内定を貰えたけど他の企業も見てみたい、そもそもインターンをしていない、という人たちは2年生になっても引き続き就活をすることになります。説明会に参加し、ネットワーキングし、書類を提出して、インタビューを受ける、という基本的な流れは変わりません。
<卒業後に日本で働くことを望む場合>
日本で働くことを望む場合は、ビジネススクールに入学する前から就活が始まります。9月入学に向けて7-8月頃に渡米する人が多いと思いますが、その前の4-6月頃に日本では各社主催による『これから留学する人たち向けイベント』が多数開催されます。そういったイベントに登録し、積極的に参加する必要があります。それによって企業に対する関心を示したことになり、渡米後にも引き続き就活関連情報を受け取ることになります。尚、インターンやfull-time採用に関する説明会、インタビュー等々はニューヨーク、ボストン、シカゴなど、ビジネススクールがある大都市で開催されることが多いです。
質問2 ビジネススクールでは『同級生から受ける刺激が大きく、そこから学べることが多い』とのことであるが、以前の職場には『周囲から受ける刺激』は存在しなかったのか?
もちろん職場にも刺激は沢山あり、学べることは沢山ありました。但しビジネススクールとはsettingが異なる場合が多かったです。例えば職場の部署は『課長+中堅+若手』という構成なので、同じチーム内に自分と同年代の人間が居る可能性は少なく、また仮に居たとしても1-2人程度です。逆に『自分の同期』と呼べる人たちは、社内のあちこちの部署に散らばっています。ビジネススクールの同級生は、以下の3点を同時に満たしてくれるところに意味があります。
● 同年代である
● 数百人規模で同じことに取り組んでいる● 国籍、職種などバックグラウンドが異なる
同級生は、『世界中に居る自分と同年代の人間はどの程度の力を持っているのか?彼等との比較に於いて自分はどれくらいのところに位置しているのか?』ということを考える上での比較対象です。職場に居る人間からも沢山刺激を受けることは出来ますが、ビジネススクールの同級生から得られるそれとは全く種類の異なるものになります。
質問3 Tuckではエッセー提出前にインタビューを受けることが出来るのか?
はい。現在のTuckのルールでは、実際にHanoverまで足を運べば、エッセー提出前にインタビューを受けることが出来ます。エッセー提出とインタビューの順序がどこまで意味を持つことになるのか私には想像がつきませんが、仮に『Hanoverまで足を運んで(インタビューも受けて)、そこで感じたことをエッセーに反映させたい』と考えている居る場合、そのような対応は可能です。
質問4 Fitが重要と言うが、Tuckの場合fitとは何か?
これに関しては、面接官が個人的にどのように感じるかによる部分が大きいので、一般的な回答は存在しません。但しTuckの場合、①チームワークを重視して(競争し合っていくというより)助け合っていくマインドを持っている、②学校内外のイベントに積極的に参加することに加え、自らも積極的に種々イベントを企画したいと思っている、③経営者になる為のスキルセット、特にハードスキルをしっかりと身に付けたいと思っている、というようなことが重要なのではないかと個人的には感じています。