2012年10月16日火曜日

Campus Visit


今回は僕のしたキャンパスビジットについて、忘れないうちにここに残しておこうと思う。

Tuckは全てのアプリカントにインタビューの機会を与える(オンキャンパスのみ)数少ないスクールの一つ。それもあって、Tuckにビジットに行く際には、同時にインタビューを受けるというケースが殆どで、Webでの申込欄を見てもインタビューのスロットを選択する欄がデフォルトで表示されてくる。しかし実際はインタビューなしのビジットプランが存在する。僕の場合はビジットの際にインタビューを終了させるだけの準備ができていないと考え、アドミッションに頼み込んでビジットのみのプランを個別に調整してもらった。

Hanoverへはビジット前日の夜9時のDartmouth Coachでボストンから入り、11時にHanover Innに到着。Hanover Innがあまりに高く、節約のために予約した郊外のChieftain Inn(別に紹介した、Formal Dinnerの開催場所)というモーテルへタクシーで移動。タクシーがHanoverにおらず、Hanover Innでもらったタクシーの電話番号に問い合わせ。待たされること1時間。ようやくにやってきたタクシーでChieftain Inn へ。

翌朝は何故かこのご時世にカウボーイハット姿の家族と共に朝食を食べ、Chieftain Inn のオーナーの労いでTuckまで自宅のトラックで送ってもらう。オーナーはTuckにビジットする人は受かった人のみだという固定観念があるようで、別れ際に「来年早く戻ってこい」とコメントをもらった(まさか本当に戻ってこれるとはその時は思いもよらなかったが)。

朝霧の中到着したTuckは既に多くの生徒でにぎわっていた。到着するとすぐにクラスビジットへ。私の受講した授業は統計学の授業。今考えれば人気教授の一人なので納得だが、当時も難しい統計をコミカルに笑いと取りながらも分かりやすく教えている様子が伺われた。中でも印象的であったのが、彼がとある生徒をCold Callし、答えを出すまでその生徒から回答をひねり出しつつ、"I am getting you out of your comfort zone"と言っていたこと。個人作業が主な統計学の授業でここまで生徒のparticipationを引き出し、ダイナミックな空間を作り上げていた。

クラスビジットが終わると、そのままキャンパスツアーへ。Tuckは教室、食堂、寮が全て地下で繋がっていて、雪が降っていても一度も外に出ることがなく全ての施設を利用できる点を強調していた。特に寮の一回にあった共有スペースには大きなバルコニーがあり、まるで軽井沢の高級リゾートにいるような感覚があった。

Tuckに行ってはじめて分かったのは、名実共にTeamworkの精神が根付いているということ。受験等でも利用した対策本でもTuckはTeamworkを重視していると聞いていたが、正直訪問前にWebで情報収集した際にはどのスクールもTeamworkを重要視しており、これといった差を見つけにくかった。しかし、実際にここに来て見ると、校舎の至る所にあるスタディルームやパブリックスペースではグループでケース等のディスカッションをしている様子が見られ(しかも殆どのスペースが既に満杯!)、授業においても同級生が回答に詰まった際には友人達がサポートしたり、同級生の回答を補強したりする習慣が根付いていた。加えてビジットの際に訪問した全ての場所で出会った在校生、アドミッションの方々は非常にフレンドリーで、訪問後にメールをすると、単純に please let me know if you have any questions等の回答ではなく、僕との出会いを経て僕が興味を持ちそうなを展開してくれたりと、Teamworkという言葉だけでは言い表せないものがあった。

このビジットで得た情報は当然その後に提出したエッセイや、日本でのインタビューの際にも話を盛り上げるネタになった。訪問前はビジットをした方がいいのかどうかと非常に迷ったが、結論この投資は間違っていなかったと思う。今回Tuck以外にも複数のスクールを回ったが、やはりWebだけでは伝わってこない各スクールの特徴、真の強みといった情報に近づけるのは、Face-To-Faceが最短の方法だと思った。